久しぶりに見てきた映画、新海誠監督の「天気の子」。
このアニメ映画には、私にとっては関心の高いことが多く描かれています。
まず、東京のいろいろな場所の風景が、行きたくなるように美しく描かれています。
特にこの物語の重要な場所となる古びた廃墟のようなビル、そしてその屋上にある小さな神社に、ドキドキしました。「廃墟と神社」は、私のお気に入りです。。
このビルは架空のものかと思っていたら、「代々木会館」という場所らしいです。
代々木の九龍城とも呼ばれたそうです。
でももう取り壊しが始まっているそうです。。
また、東京の街を俯瞰するダイナミックな絵も心躍りますし、花火の場面、お盆の様子など、今の夏の始まりの季節に公開したわけがわかります。
雑踏のような場所や、空の雲の中も含め、いろいろな風景を美しく描いていることが印象的でした。
また物語の柱の一部「異常気象」、「積乱雲」そして「水」、などは私も興味を持っているし、世界的に重要視されているテーマです。
でも物語の中では、気象の変化も自然の摂理で、人間の都合で「異常」とかいっている、といった場面もありましたね。。。
映画では雲の中に魚の群れがいる描写がありましたが、雲から魚が降ってくる、という現象も実際にあるそうで(ファフロツキーズ現象)、気象については、様々な不思議があります。
ヒロインの陽菜は、昔の「雨乞い」のようなもの。
物語の中では雨でなく晴れを乞うのですが。
話の中に「人柱」ということばが出てきますが、私の住む地域に洪水を収めるために少女を人柱にした「十五の森」という悲しい民話があり、それを思い出しました。
でもこの映画の物語では人柱をどうするのか・・・。
様々なテーマを持った映画で、風景画も、登場人物も、内容も心に残りました。
参考
「十五の森」について、最近の中日新聞にも記事が出ていました。
中日新聞 「わが街 ぶらり探訪」より